お酒のうんちく

居酒屋で「とりあえず生!」|生ビールの「生」の意味は?

居酒屋で最初の注文はと聞かれると「とりあえず生!」とか「生中ください」とか、多くの人が生ビールを頼みますよね。

瓶ビールでも缶ビールでもない、ビールサーバーからジョッキに注がれるビールのことを「生ビール」だと思っている人が多いと思います。

でも、ちょっと待って下さい。「生ビール」の「生」とは何が生なんでしょうか?

この疑問に答えられる人は、ちょっと少ないかもしれません。

覚えておくとお酒の席のネタとして使えますよ。

生ビールの生とは?

ずばっと正解を書きますね。

生ビールとは

熱処理をしていないビールのこと

製造工程で使用する酵母が発酵し続けると味が落ちてしまいます。そのため酵母の働きを止めるために熱処理をしていました。熱処理をしていないビールは「酵母が生きているビール」=「生ビール」と呼ばれます。

酵母が生きているビール(生ビール)は取り扱いが面倒であるため、ビールサーバーで注がれる樽出しのビールがほとんどでした。一方で瓶ビールは加熱処理をしているのが一般的でした。

実はこれらは過去形です。

現在は発酵時の酵母をろ過して取り除くことができるため、加熱処理をするビールが少数になってしまいました。

昔の名残で「生ビール」=「ビールサーバーから注がれるビール」のような印象がありますが、瓶ビールも缶ビールもほぼ「生ビール」です。

「生」ではないビールはあるの?

現在、生ビールではない加熱処理をしたビールはあるのでしょうか?

実は存在しています。キリンクラシックラガーです。

ブランド誕生以来130年を超えて、それぞれの時代のお客様に愛され続けているキリンラガービール。その歴史の1ページを飾る昭和40年頃の味わいを、当時と同じ熱処理製法でつくり出しました。「コク、苦み、ビールの味わい」にこだわり、自信を持ってお届けする「キリン クラシックラガー」は、当時のキリンラガービールをご存じの方にも、初めてお飲みいただく方にも、必ずご満足いただけるものと確信しております。

キリンのホームページより引用

あえて熱処理をすることで当時の「コクや苦み」を作り出す。作り手のこだわりのビールとなります。ぜひ確かめてみてください。

英語で生ビールってどういうの?

最後に豆知識、英語で「生ビール」とはどう呼ぶのでしょうか?

正解は「draft beer(ドラフトビール)」です。

樽だしのビールのことを指します。

これで海外のバーに行っても「とりあえず生!」ができますね。

それでは。